日々のあれこれーのんびりくらし

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終の棲家で花遊び❀

最近読んだ本から 比べられるということ

コロナショックで図書館がずっと休館中で淋しいです。

カウンターでの予約本の受け取り・返却のみ。

足立区の図書館は民間委託しているので、お休み中の職員の方の雇用はどうなっているのかと心配になります。

お子さんがいなくても、該当業種でなくても、自宅待機で収入が減った人は対象になるといいのですが。

 

さて、今回は読んで色々思うことあり、の本多し。

 

 

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磯野真穂「ダイエット幻想 やせること、愛されること」

磯野真穂「ダイエット幻想 やせること、愛されること」

文化人類学者の女性が、ダイエットにとらわれすぎている女性に向けて、それがつらいと思っているなら、他者からの声に振り回されずに生きる方法があるよーと伝えています。

現在の若い日本女性のBMI(体重÷(身長×身長))が1947年よりも低いそうですよ。飢餓レベルまできているのに、なお細さを求める心境について分析しています。

 

***「なるほどねー」と思った言葉の一例(メモをとっていないので引用ではないです。)

「選ばれる」ために「選ばれる側」の中での争い。
「選ばれなかった」ことに対する不満は選ぶ側に対してではなく、選ばれた人に対しての妬みや、逆に選ばれたことで生ずる驕りを生む。
「選ばれる側」の中での分断が起きている。

 

「他者」があっての「自分」なので「自分探し」を始めると無限で分からなくなる。
無人島で一人でいたら自分がどうかなんて意識しない。

 

「自分らしい」とか、「自分のやりたいことをやっている」人は認められるけど、
あくまでも「さりげなく」「自然に」が大事で、やりすぎると鼻について嫌われる。
承認欲求を満たす時も他者の基準にかなっていないといけない。

 

日本は「かわいい」ということを女性に求めるけど、
かわいいというのは「自分に無害」ということが暗に含まれている。
圧倒的に幼い子供のほうがかわいいから年齢を重ねたらかわいいままでいる(体型や身のこなし含めて)よりも成熟した大人になったほうがいい。
「かわいい大人」が存在するのは日本だけともあった。

  

***著者のアドバイス

ダイエットが辛いと思う女性に対して、
「やせている」とか「かわいらしい」というようなタグをつけあう関係(タグの価値が下がったら離れる関係)よりも、
ライン(生き方や関心の方向性)などが重なる関係を作れたら、
それほど外見に対する他人の言葉に惑わされないというようなアドバイスでした。
(そっちのほうがよほど難しいのでは?というのが私の読後感想ですが)。

 

***私が思ったこと

現在、ダイエットが辛いと思っている女性がこの本を読んで、
現在の日本社会のやせに対する分析を読んで「こんなのばかばかしい」と思えたら抜け出せるし、
「みんな辛いけど、こうやって頑張ってるのよ」と思ったら抜けられない。

某ダイエットジムのCMで軽快な音楽とともに自信満々な顔でポーズを決める成功者を見ると、痩せるということは大きな意義があるんですね。

やせているということは勝者という認識が一般的なんですね。

 

まあ、そんな人ばっかりでもないし、やせている人が幸せかっていうとそうでもないけどねー。

人からどう見られるかを気にする人は、自分も人を見た目で判断しているからですよね。

 

私は、自分が資格試験に挑戦したり勉強したりするのが好きなので、そういう努力をしている人を見るとすごい!と思うし自分も頑張ろう!と思うし刺激を受けます。

それに、外見って年をとるといくら頑張っても衰えが出てくるけど、知識は使って行くうちに経験も重なって誰にも奪われない財産になると思いませんか?

 

もしや、資格試験が世の中に増えているのは私みたいな人が多いから?!

  

見た目はともかく、私ほランニングの趣味のためにもう少し軽いと楽になると思うので、無理ない範囲で軽くなりたいです。

 

 

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ハイシマカオリ 「ケチケチしないで500万円貯金しました」

ハイシマカオリ「ケチケチしないで500万円貯金しました」「ケチケチしないで1000万円貯金しました」

田舎(と著者は言っている)で一人暮らしをしている30代のOLさんのライフスタイルマンガ。特に節約術などを説くわけでもない。ほのぼの絵でくすっと。

お給料とブログでの収入と原稿料の3本立てで貯金をしたという。

特に厳しい節約術もなく、「セールではなく、好きなものを買う」「化粧品はこだわらず買う」
それでも、収入を上回る支出がないから自然とお金が貯まったという。

 

「ボーナスが出るまでテレビが買い換えられない」という同僚に「テレビを買う余裕もないって本当なのか?」と思うあたりに共感できます。
他人の懐事情は聞けないけど、同じお給料でそこまで苦しい理由が分からないと。

 

我が家も以前はパワーカップルだったのでそれなりに貯金していましたが、ネットで「年収1000万円なのに貯金ができません」などの家計相談を見ると「???」になります。

1000万使い切る生活って何?

師匠は再就職してさらにケチ(倹約家)になりました。

 

「他人と比べてひがんだりせずに自分の欲求と見つめ合ってたら自然にお金の使い方にメリハリがついてきて知らず知らず貯まる体質になってくる そんなこんなで500万円」という最後のページに共感します。

私は旅行以外にお金の使い道がないからお金が貯まります(笑)

それ以外の生活はかなり質素だけど、好きな旅行ができれば良しです。

 

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角田光代「森に眠る魚」

角田光代「森に眠る魚」

都心の文教地区の幼稚園のママ友たち。
小学校受験を意識しはじめてから、それまでの仲が良かった関係が壊れてしまう。
昔、そんな事件があったかも。

小学校のお受験って子供にかなりストレスかけるものなのねー。

 

私には子供がいないので、自分の子供と他人の子供を比べて苦しくなるということに共感できなかったですが想像はできます。

自分が比べられることについてはどうにか乗り越えることができそうだけど、

子供というのは自分ではないけど自分の分身というか一部みたいに感じるのでしょう。

受験に対する夫との認識の差や家庭の経済環境の差も妻を追い詰めていったり。

 

 

思ったこと。

私は自分で幸せだと思っているけど、他人と比べられないから穏やかに幸せだと思っていられるのかも。

優秀な同期、美人な後輩とかが身近にいて常に誰かに比較され続けたら辛い。

子供の頃は、母親との折り合いが悪くて、常に妹たちと比べられて「あんたは勉強しかできなくてかわいげがない」と言われ続けてきました。

でも、そんな毒親も家を出てってくれて平穏な日々です。いたら今でも苦しかったはず。

 

経済的に苦しくないから他人の優雅なSNSを見ても別に苦しくならない(あえてそちらを選んでないと思っているから)

 

比べられることで自分と他人の違いに気が付かされるのかな、とか
違うということだけでなくてその違いに優劣がつけられるのは後天的な価値観のせい(やせているほうがいいと思うのは成長していくときに身に着ける価値観)だとか
そんなことを考えさせられました。

 

自分の常識と思っている考え方が偏っていないかとか反省もしたり。

でもそれって自分では気づけないから怖い。

我が家は師匠がたまに「それは違うんじゃない?」と優しく諭してくれるのでありがたい。

だんだん大人になると放っておかれるようになるので、言ってくれる人はありがたいですよね。

「そうなんだー」と結構ショックを受けたり、たまにムカッときたりもしますが。

 

今回はそんな比べられるということを考える本が多かったです。

 

他にも日本古代史の本とか読んでいたけど、復習のために読んだので感想は省略。