セミリタイア、悠々自適のリタイア生活、いい響きですねぇ。
去年の3月にローンを完済し、私は主婦大家としてのんびりできますが、
今年はコロナ禍で旅行どころではなく、
また社会と繋がっていたいという動機から社労士事務所で事務のパートをしています。
生活のためにではなく、「いつ辞めてもいいし勉強にもなるし雰囲気の良い職場で楽しい」と思いながら週20時間のパートはセミリタイアといえるのではないでしょうか。(もちろん、仕事は責任感を持って真面目にやってますよ)
師匠(夫さん)は再就職し、これまた真面目に働いています。
リタイアするなら不動産収入?
リタイア生活をしている方、リタイア準備をしている方のブログなどを多く見ますが、たいてい筆者は男性ですね。
勤め人生活からの解放がリタイアだとしたら、専業主婦や育児をしながらパートで働いている女性はリタイア生活をしていると言ってもおかしくないけど、イメージとしては違う感じ。
家事は解放されることのない職業のように思います。
私の若いころは、結婚することを「永久就職」と言いましたが、離婚して再婚した私はさしづめ「転職組」とでも言うのでしょうか。
前置きが長くなりましたが、
リタイア生活をめざす人が不動産投資をするのはよくある話。
かくいう私も、離婚を考えた勤め人時代に全財産をつっこんでアパート1棟を買ったので、退職・離婚後生活には困りませんでした。
今ではいい人に巡り合えて再婚してよかったと心から思っていますが、当初は「嫌になったら出ていく」くらいの気持ちで5年も別姓婚をしていました。
青色専従者給与について思う
不動産収入で不労所得を得た夫が法人化せず、個人事業主だった場合家族を青色専従者にするというのは一般的だと思います。
国税庁のサイトを見てみました。
気になるのは専従者の給与の項
- 「(4) 青色事業専従者給与の額は、労務の対価として相当であると認められる金額であること。 なお、過大とされる部分は必要経費とはなりません。」
税理士事務所のブログを見ても、
もともとサラリーマンの副業的な不動産収入では、事業主本人も管理会社に任せたりして労務がほとんどないのに、家族に専従者給与を支払うのはそぐわないとされることもあるとか。
払っても8~10万くらいが妥当でそれ以上だと、実際の労務についての調査などが入るかもなんてこともありました。
確かにねぇ、夫婦でパン屋さん経営なら二人三脚で奥さんに払った給与全部を控除するってアリかもしれないけど、不動産経営って自主管理の私でさえ、普段は通帳の記帳と共用部分の掃除程度で労務がない。
空室が出たらクリーニング(私は自力でやります)、工事業者や不動産屋との対応くらいで、家族に手伝ってもらうことってないなー。
てなことを考えると、将来、定年退職後の師匠(夫さん)を私の青色専従者にするという考えは微妙?
ましてや、8~10万の給与を家の中で払うより、バイトして自由にお小遣いにしてもらうほうがいい?
リタイア夫の妻は
ところで、世の夫が「準備はできた。リタイアする」と言ったら妻の皆様はなんて返事しているのかしら。
生活に困らなければ快諾でしょうか。
でも、そうそううまくはいかないのでは(笑)
辛かったサラリーマン生活から解放された夫さんが家で休養していたとしても、妻は家事から解放されない。
ゴルフだ釣りだ、なんて出かけられたら気楽でラッキー?
イヤイヤ、それはないでしょう。
自分ばかり趣味にお金を使って、妻にもお金をかけてよと思うかも。
節税目的で妻を専従者にしてるだけで、妻にはお小遣いしかあげないなら、私だったら怒り狂います。
ちなみに我が家は、私が生活費、師匠がマンションの家賃を負担し、それ以外はそれぞれ自分のお金です。昼食代などは自分のお小遣いから。
それぞれの稼ぎですもん。まあ、お互いけちん坊でしっかり貯めてましたけど。
それぞれ貯金があったからこそ、土地を買い家を建てるときも折半で出すことができます。
妻こそチャレンジ
もし、夫さんがリタイアしたいと言ったなら、
妻は青色専従者にならずやりたいことをやるべきです。
専従者といっても、多少のパート収入は認められるので副業もできます。
なので、リタイアして家にいる夫さんの世話に明け暮れるのではなく、
妻がやりたかった事業(サロン経営やネット販売とか)、
もしくはつきたかった職業とかに挑戦して自分の収入を増やすほうがいいと思います。
副業も認められるから、向いているかお試しするのも手かも。
なんの技術もないなんてご謙遜を。
家事や育児をこなしてきた技能を外で発揮すればお金になりますよ~。
(稼げるハウスキーパーやシッターになるのは大変かもしれませんが)
家事や育児は家にいる夫にやってもらえばよろし。
節税のために家の中でお金をまわすだけでなくて、
よそから入ってきたら結果的に世帯収入は増えるし、妻の年金も増えるし、社保に入った方が病気になっても傷病手当金も出るなど色々メリットもあります。
社会に出たら、嫌な人にも会うけど、いい出会いもありますよ!
嫌な職場だ、と思っても生活を担うわけではないなら転職すればいいんです。
そして、何より、やめても生活に困らない(笑)
もちろん、不動産投資とか多額の初期費用がかかるものは慎重にしないとダメですが。
リタイアを目指す夫も、自分が勤め人生活からの解放を考えるだけでなく、そのときの妻の生活も考えるべきで、それはたんに経済的に困らなければいいかというとそれだけではないと思います。
妻がチャレンジしたいと言ったら応援すべき。
働きたい、資格の勉強をしたいとか、手に職をつけたいとか言ったら、「今から?」とか「どうせたいした稼ぎにならないでしょ」的なツッコミは絶対にしないで、費用を出して妻がなりたいものになれるようにしましょうよ。
だって、生活のために妻は働くんじゃなくて、妻がやりたいことをするためなんだもの。
夫がやりたかったリタイア生活するなら、妻もやりたいことをする権利はありますよね。
リタイア生活が夫婦の共通の夢ならなんの問題もありませんが、たんに夫が雇われ人生活からの解放だけを目指して「どこかの田舎でのんびりしたい」なんて言ってても、妻は「都会に住んでおしゃれなカフェに行きたい」とか思っているかもしれません。
そんなこというなら妻ものんびりすればいいと思う夫さんたち、家に妻がいるときに妻をのんびりさせてあげられてます?
リタイアをめざす夫さんたち、奥様たちの本心をわかってるのかしら。
ま、よそのお家のことなので、部外者がとやかく言うことでもないんですけどね。
我が家は当面働いて、新居では庭づくりを楽しんで、コロナ禍が落ち着いたら旅行を思う存分楽しもうと思っています。