日々のあれこれーのんびりくらし

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終の棲家で花遊び❀

まさに「同病相憐れむ」

実は私、放射線治療中に運命の出会いをしていました。

 

機械の具合が悪くて待合室で待つ間、隣り合わせの人と話した時のことです。

その日は告別式の翌日で私は本当に弱っていました。

偶然声をかけてくださったその方も、20年前に夫さんを若くして亡くされた方で、しかも私と同じ乳がんの治療中。(放射線治療を受けているということはステージはそれほど重くない)

放射線治療も同じ日に終わることがわかり、「終わったら頑張ったご褒美ランチしましょう」と約束しました。

 

ご褒美ランチの時には、まだ私は本当に弱っていて話していても泣いてしまうほどだったのですが、話していて互いに共感することが多くてかなり救われました。

その方(以後Aさん)は、ご主人が亡くなった直後はまだお子さんも学生でパートをしながら一生懸命だったけど、夜になるとやっぱり泣けたなんて言っていました。

「楽しんでいいのかと思って、遊びに行くのも外食するのも気が引けた」とも。

気が張っていたけど、子どもが就職したり結婚して家を出たときに「もういいか」と気が緩んで「もういつ夫さんの元へいってもいい」と思ったと言い、娘さんに叱られたと言っていました。

 

でも、Aさんは時間が心を癒してくれたと言ってました。

「数年前にマンションに越す時に色々処分して、もうほとんど物も残っていないの。それまでは名刺まで取っておいたのに」って。

20年たてば、物はほとんど捨てても淋しくないのかな。

 

経過観察と薬をもらいに3か月ごとに病院に行く必要があるので、その時にまた会いましょう~と再会を約して別れる。

 

 

先日、またランチしました。

「ずいぶん顔色が良くなったわ。元気になったのね」と言われる。

「でも無理しないでね」と。

Aさんと未亡人あるある(?)や病気あるあるで盛り上がる。

 

未亡人あるあるといえば・・・

私が夫さんの愚痴を言いあう輪が嫌だからパートをしないと言ったら共感されました。友達同士でも夫の愚痴は主なネタらしく、Aさんは淋しい思いをしたことが幾度もあったと言っていました。定年退職後に家にいる夫は本当に邪魔らしい。

「でも、だんだんと夫に先立たれた仲間が増えてきたわ(笑)」と。

 

私の場合は、お一人様の友人も多くてみなしっかり自立して楽しんでいるから、友人に淋しい思いをさせられることはない。

 

 

知人に「また新しい出会いがあるから」と言われて仰天したこと。

まだ亡くなったばかりだし、夫さん以上に私を認めてくれる人なんていないだろうから再再婚なんて考えられない。

Aさんは、まだ50歳の時に夫さんに先立たれたというから、今から20年前なら再婚を勧めてくるお節介な人も周囲にいたのではないかしら、と聞くと

「いたけど、再婚なんて考えられなかったわ」と。

「周囲にも離婚や死別して、すぐ再婚するとか、すぐ彼氏ができる人もいるけど、私はそんな気持ちになれなかった」と。

淋しくなかったかとAさんに聞くと「夫がいなくてずっと淋しかったけど、何年かたつうちに慣れてきた」と。

その答えに泣きそうに・・・何年たったら慣れるのかなあ。

 

淋しいからって男性と出会いたいっていうのは私はちょっと違う。

それに、これから再婚なんて、介護要員にさせられるのは嫌だー。

もし、運命の出会いがあったとしてもまた先に死なれたらもう立ち直れない。

このまま夫さんを思って暮らすのが一番いい。

 

 

病気あるあるは、カミングアウトしてないだけで身近に意外とがん患者っているという話になり、自分ががん患者になって初めて患者同士で「あら、あなたも」ということになると。

自分がなってみないと、なんて声かけたらいいかも悩むし、同じ病気でもステージや部位によっても違うのですけどね。

 

我が家は夫さんも私も「二人で元気になろう」と約束していたのに、私だけ残ってしまったから、モチベーションがちょっと下がる。

Aさんに励まされました。

「せっかく、手術も放射線治療もしたのだから、元気にならないと」

同じ病気の人に言われると頑張らないと、という気になります。

 

ホルモン療法のせいで「体重増えて困っちゃう」とも。

そっか、最近体重が増えているのはホルモン療法のせいか。

美味しいもの食べて太るなら納得できるけど、ホルモン療法で太るのはなんか悲しい。

 

 

「どうして私が」とか「もっと〇〇すればよかった」とかは考えても仕方ないから考えない。

これから楽しいことがあると信じていきましょうと約束して、次のランチの日にちを決めて帰路に着きました。

 

まさに「同病相憐れむ」ですが、私は同情とか気遣いとか嫌いじゃないです。

優しい気持ちには遠慮なく甘えることにしました。

以前はあんまり人に頼るのは好きではなかったのですが、困ったときに助けてもらうのは依存ではないと思うようにしています。