日々のあれこれーのんびりくらし

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終の棲家で花遊び❀

三浦しをん「舟を編む」に感動する

新年早々、いい本に出会えました~♪
本屋大賞に輝いたと聞いて、図書館に予約して待つこと半年以上。
 
「大渡海」という辞書を作る辞書編集部の人々の話。
「ものづくり」に打ち込む人たちの話で、
出てくる人々に嫌な奴がいないという私の好みの話でもあります。
ネタバレするのが嫌なので、あらすじは書きませんがぜひ皆様読んでみてください。
 
 
日常生活では、融通が利かなくてとんちんかんな言動もあるのに、
言語的なセンスやピタッと物事を整理して収める能力が優れているということで
辞書編集部に異動になった主人公の馬締くん。
彼が辞書に取り組む姿勢とまた下宿先の孫娘の恋も微笑ましい。
(彼女も板前の修業に打ち込む、というこれまた極め系の人というのが好い)
 
監修の松本先生、ベテランの荒木さんという職人のように「言葉」について極める人たちも
私とほど遠い世界に住んでいるだけに新鮮な驚き。
 
でも、個人的には、一見チャラそうに見える西岡くんがこの物語のキモだと思います!
馬締くんの感覚は実感も共感もできそうにないけれど、
西岡くんの気持ちはとてもよーく分かる。
そして、辞書編集部を愛している彼なりに異動になる前に色々準備してあげるシーンはとても好き。
いい人なのよ~。
 
最後は泣けてしまうし、なんだか「ちゃんと頑張ろう!」って思えるいい話でした。
映画のときのキャッチコピーが「マジメって面白い」だったそうですが、
確かにそうですね。