6月はドラマばかり見ててあまり本を読んでいません。
「BUTTER」は引き込まれて読んだけど。
葉室麟「橘花抄」
この人の時代小説が最近のお気に入り。
読んでいて背筋が伸びるというか、私の思い描く武士道を極めているような士が出てくるから。
第二黒田騒動と言われる福岡藩で起きた事件を描き、主人公の卯乃は架空の人物ですが(藩主一族の御落胤なんてすごい設定)、立花重根(しげもと)、立花峯均(みねひら)は実在の人物で、この兄弟がとても清々しい。
当然、清きを憎むというか、悪の人々もいて、立花兄弟はひどい目にあいます。なぜ反撃しないんだーともどかしくもあります。(それをしたら、清々しくなくなるけど)
個人的に重根が卯野に「泣かなければ明日は良い日が来る」と言葉をかけるシーンに泣けます。お茶や香道などの奥深さも感じられます。
太宰治「グッド・バイ」
青森旅行で「斜陽館」に行ったので、太宰治の本を読もうと。
近所の図書館にはこれしかなかった。
うーん、やっぱり私は合わないかも。旅行記の「津軽」は良かったけど。
作家がダメな自分を晒した文章を読んで、読者が共感できるというのはあると思う。
「よくぞ自分の気持ちを代弁してくれた!」って。
でも、嫌なことがあると酒を飲んでしまうというのをしれっと書いているとムカつきます。(文豪に対して暴言吐きまくり)
私の読書の楽しみは、「自分ではできないこと」を疑似体験できるとか、憧れる理想の人がでてくるとか、前向きになれるとかハッピーな気持ちになることにあります。
葉室麟さんの本は「こんな人現実にはいない」と分かっていても、かっこいいと憧れるけど、飲んだくれちゃう話にはイラっとする(前のクズ夫が酒と女にだらしがなかったから余計)。
映画「怪物」を見ました
ちょうど誕生日月で1000円で見られるクーポンが届いたこともあり、話題の映画だったので見てきました。
子どもが先生にいじめられていると思った親の目線、教員からの目線、そして、子どもたちの世界。
目線を変えると全く違ったものになるというのが良く分かる。
小五って、全部を親に話すわけでもなく、自分たちで伝えるものを選んで、加工したりするから。
最後のあたりで、よくわからない部分があったので、本屋で原作小説を立ち読みして納得しました。
映画は絵力があるから一瞬でわかることもあるけど、画面が暗かったりすぐに場面が変わったりすると「あれ?」って思っているうちに話が進んでしまったりする。
活字だと行間の間とか、場面を頭の中で作ることができるけど。
月に一度は映画を見るという目標、そろそろ挫折しそう。
けっこう義務感が強いです。