テレビで紅葉のニュースを見た。
楽天ポイントが切れそうだったこともあり、紅葉のきれいなところへ坂東巡礼を兼ねて行ってみようと急に思い立つ。
行先は、17番札所出流観音(栃木駅からバス)、18番立木観音(中禅寺湖畔)、19番大谷観音(宇都宮駅からバス)。
宇都宮に泊まって。
この行程は、自分でもかなり勇気が要った挑戦でした。
あえて挑戦してみようと思った。
宇都宮と大谷資料館は、夫さんと観光したことがあるから。
日光には行ってないけど、男体山は二人で登ったことがあるから。
二人の楽しかった思い出があるところへ、一人で行って大丈夫かどうか。
だめでした。
宇都宮の市内観光は今回は省略。
餃子は前回食べてないから、それは大丈夫だったけど。
大谷資料館は前回1時間近くいたけど、「そういえばここで夫さんが写真撮るのにこだわってあれこれ言っていた」なんてことを思い出して泣けてしまい、10分ともたず走ってでてきてしまった。
バスを待つ間、一人で泣く中年女、不審者として保護されなくて良かった。
男体山もなるべく見ないようにして、すぐに下山して日光観光に切り替えた。
学生の頃のとても楽しい思い出がある。
そのときの友人とは今はもう連絡もとってない。
初恋の子は今はどこでどうしてるんだか。
でも、その子たちに会えないからといって、その思い出がつらいということはない。
あの頃は楽しかったなあ、です。
楽しかった思い出をたくさんくれた夫さん。
でも、思い出すと、楽しいより悲しいし淋しい。
素敵な夫さんとすごせて楽しかったなあ、はまだ無理でした。
夫さんは、細かくて口うるさかったけど、基本は私に甘くて優しかった。
最終的には「しゃおれんのほうが正しい」と折れてくれる。
(それなら初めから小言を言うなだけど)
焼きもちやきで、ヨンファの名前を知っているのに絶対に口に出さなかったなんて、
今となっては欠点も思い出フィルターで美化されてる。
前の夫だったら、今頃「頑張って良く看取った!お疲れ!第二の人生を楽しめ!」と解放感で一杯なんだろうけど。
栓をしていない浴槽のようです。
旅行や古代史や推し活とか好きなものをジャバジャバ入れているのに、穴が開いているからダダ洩れで、入れ続けてないとからっぽになってしまう。
おかしいなあ、私。
離婚したときは、一人で生きていける自信があったのに。
一番の味方になってくれる人ができたから、すっかり甘え癖がついた。
巡礼を続けて、心が穏やかになってきたと思ったけど、まだまだです。
終わる頃には、少し強くなれるかな。