日々のあれこれーのんびりくらし

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終の棲家で花遊び❀

FIREと隠居と「年収90万でハッピーライフ」と

私はYoutubeのハウツー動画はあまり好きではありません。端的にまとまって分かりやすいものもありますが、ユーチューバーのおしゃべりや大袈裟なやりとりが苦手です。私は同じ時間なら文字で読むほうが多くの情報量を得られるので好きです。

それなのに、夫さんはよく動画を見ています。そうなると自室に引っ込むか庭に出るしかありません。

音楽やきれいな映像を聞いたり見たりするのは好きです。

「年収90万でハッピー」?

先日、夫さんが「年収90万円で東京ハッピーライフ」という本を紹介する動画を見ていました。庭から帰ってきたばかりでつい見てしまいました。

多摩の駅徒歩25分家賃28,000円、週に2日介護の仕事をして、週休5日で楽しく暮らしている著者の生活を紹介し、「お金のために一生懸命働いても、お金持の人は上を見たらきりがない。だから、お金や物欲に捕らわれる生活を捨てて自由を得よう」というものでした。

 

へぇ~と思ったのは、「好きなことをして生きていく」より「嫌なことをしないほうが幸せ」と言っていたこと。

 

好きな仕事でも辛いことが多い生活より、嫌なことをしないで生きていくほうが幸せを感じるといった趣旨のことを言っていました。

これは結婚生活がそうかも。いくら好きな人でもすごく嫌なところがある人とでは幸せになれないけど、特にトキメキやキラキラがなくても穏やかで心配がないほうが幸せに暮らせそう。

 

でも、この著作を売れっ子ユーチューバーが「早くこっちに来いよー」と紹介するのはいかがなものか。海外で優雅に暮らしているのに。

それに結局この著者はこの生活で一生を終えたわけではなく、6年間だけなのですよね。

年収90万では、結婚して子供をもつことができないです。(子供なんて産んでしまえばなんとかなると言う意見もこれまた無責任。公立学校で塾に行かない方針を貫いたとしても、子供は部活もできない生活を強いられますよね)

健康で独身の時しかできない生活。

「したくないことをしないで生きる」ために物欲を無くすという生き方、そうそうできないからこの本が話題になったのかもしれませんね。

 

そして、日本はその生活を選択してしまうともう戻ってこれないから、そちらの生活に行く人も少ないと思いますが。

 

あの旅人たちは今?

私が学生の頃に、フリーターという就業形態が生まれました。沢木耕太郎氏の「深夜特急」に憧れて放浪の旅をする人もいました。

私が一人旅をしていると(私は放浪ではなく、遺跡・博物館を訪ねる目的のある旅)、「半年旅して、お金が無くなったら日本に戻ってバイトしてまた旅に出る」という人に何人か会いました。

当時20代だったらいくらでも仕事はあったでしょう。

でも、今では彼らも50代。「自分探しの旅」とやらで自分は見つかったのでしょうか。

 

FIREという生き方

ここ最近、FIREという生き方について目にします。若いうちにお金を貯めて、一定額貯まったら仕事を辞め、それを運用しながら好きなことをして暮らすという。

働いてもいいし、働かなくてもいい。

でもよほど自分の価値を高めておかないと個人として「働いても働かなくても」のスタンスでは、バイト程度しかできません。社会人として認められていた人が「バイトさん」の扱いに慣れるかしら。

 

私は、20~30代で働いたお金でアパートを買って、40代で必死に返して、50代の今は余裕のある暮らしができる(コロナが収まれば毎月ヨーロッパ旅行ができるくらいの余裕はある。といっても、ビジネスクラスは無理よ)。

夫さんにも頼らず生きていける「経済的自立」、ある意味FIREを実践しています。

8月末まで事務のパートも社会と繋がっていたいと言う理由で働いていました。

私は旅行以外にお金を使うところがない(今年は庭に使ったけど)ので、結果として慎ましく暮らしています。

 

でも、友人の多くはバリバリ働いていて、定年後も「働き続けたい」もしくは「何かをしたい」と言います。ブランド品ももっているし、ブランドに限らず好きなこだわりの品ももっています。お気に入りのお店の珈琲とか美味しいお店もよく知っています。

なのにこだわりがない私を見下さず受け入れてくれる友人たちに感謝です。

 

FIRE生活の趣味

「年収90万でハッピー~」の動画で「趣味は散歩と読書」と紹介していました。「ゴルフなんて始めたらお金がかかるからダメ」だとか。

でも、すでにFIREしている主婦大家の私がいうのもなんですが、「散歩と読書」だけが趣味はなかなか辛いものがあると思います。

 

それは、努力も必要ないし、上達や成果を感じにくいから。

「道端の花に季節を感じる」とか「この本に感動した」だけでは365日もたないですよね。

ゴルフは上達したらスコアが伸びる。上達するために努力するのもまた楽しいですよね。(好きなことのための努力は達成感を得られますよね)

 

私はランニングを趣味にしているのは、この年でも練習していると長く走れるようになるというように成長することを感じられるから。

(とはいうものの、30代のときにサブ3.5を達成したけど50代の今はサブ4も危うい)

 

庭にハマってしまうのは、植物はお世話をしたらちゃんと応えてくれるから。

先月から隠居生活ですが、退屈に感じないのは庭仕事があるから。

個人事業主としての物件探しは、希望の街の物件が高額すぎて頓挫しました)

これでコロナが終息したら旅行三昧です♪

 

旅行のための下調べの読書もまたすごく楽しい!

 

リタイア後と社会

身近にFIREをしている人がいないためここからは想像でしかないのですが、年金暮らしの高齢者とどう違うのでしょう?

FIREというと恰好いいけど、リタイアした隠居生活ですよね?

「ご隠居さん」なら近所のご意見番として敬われたりもしますが、近所の人に敬われることもなく家でも居場所がないというのが実情ではないでしょうか。

 

若いうちにリタイアしたら、体力あるから旅行や趣味を楽しむ余裕があるということで早期リタイアは隠居と別なのでしょうか。

 

友達もFIRE仲間で経済レベルが同じなら良いですが、自分だけ慎ましく暮らしていて、お食事や旅行にも誘われないというのもちょっと悲しい。

おそらく、若くしてFIREを実現できる人は自律している人だと思うから、会社(社会)から評価もされているはず。

リタイアしたら、社会からの評価を受ける機会が減りますよね。

仕事をしていて「よくできる人だ」の評価は割と簡単ですが、個人として好きなことをして社会に認められることの難しさは半端ないはず。

 

逆に迷惑老人として有名になるのは簡単です。

 

ネットでFIREを達成するための投資術などを見かけますが、FIREを始めた後の生活が楽しい!っていうブログをあまり見つけられません。

FIREを目指すために努力している人は参考になるけど、無職の人の日常生活はつまらないから?

FIREに成功した人がその方法を教えるでもなく、ただ暮らしているだけってつまらないかも。

 

はっ、ここで気づく。私のブログこそ、そのつまらないものでした。

訪れる人の少ない当ブログ。

日々のあれこれをゆるーく書くことで、自分の日常を整理して「意外と楽しい」と見直すものなので、どうかご容赦くださいまで。

おそらくつまらない、得るものがないと思ったらすぐに去っているはずから心配はいらないかも。

 

といいつつ、今回も長々と書いてしまいました。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

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夏のプランター(後に植え替えました)