日々のあれこれーのんびりくらし

日々のあれこれーのんびりくらし

終の棲家で花遊び❀

「根の深い木」のドラマに色々考える

2011年の「根の深い木」という韓国ドラマ。

根の深い木

もう一度見たいと思っていたら、U-NEXTにあったので嬉しく見る。

世宗大王が、民草は漢字を学ぶのが大変だからと、簡単な文字(ハングル)を作ろうとして、ものすごい反対を受け、紆余曲折があって公布する話。

朝鮮は士大夫の国?

太祖(イ・ソンゲ)が高麗を倒して、建国した李氏朝鮮ですが、当初は士大夫や学者が王と共に政治を執ることを目指していました。

王の個人の資質に影響されないように、科挙で選ばれた官僚が儒教に基づいて政治を行うことを目標としている。

太祖のブレーン鄭道傳(三峰先生)は、王に権力を集中させたい太宗と対立し、殺されます。

このあたりはどのドラマも同じ。

 

この三峰先生の教えを引き継ぐ秘密結社が、儒者や官僚の中にいて、王をけん制しようとします。(このドラマのフィクション)

「王は花、花が弱くても木が枯れることはないが、根(士大夫)が強く深くないと木は枯れる」的なことを言うシーンがあって、それがタイトルに繋がってます。

でも、あくまでも理想ですよね。腐敗しない権力者って見たことない。

官僚たちは世襲化して派閥争いをするし、王さまはたまにいい人が出るけど、秀吉の朝鮮出兵や後金が攻めてきたときに自分だけ逃げちゃう人もいるしで、朝鮮王朝は長く続くけど、民草は忍耐の連続。

このドラマは、世宗大王ハン・ソッキュ氏(青年時代はソン・ジュンギ君)、文字創製に参加する女官にシン・セギョンさん、武官にチャン・ヒョク氏と、安心してハマれるキャスト。最近のフュージョン時代劇と違ってラブシーンとか無いし。

フュージョン時代劇はそれはそれでいいけど、真面目な時代劇は色々考えさせられて面白い。時代も古代から近代まで幅広いし。

余談ながら日本の大河ドラマも来年は、珍しく平安時代。挫折しないですむよう期待してます。

独自の文字をもつことへの反対がすごい

世宗大王は、民のために簡単に覚えられる文字を創製します。

だけど、士大夫や儒学者が「中華の文字を捨てて、独自の文字を持つのは夷狄のすることと猛反対。「日本や西夏のように野蛮な国になる」と言っていた(笑)

漢字は、長い歴史によって作られた文字なのに、王さまが短期間で作るというのはいかがなものかと。

民が文字を知ると、知恵がつくのも反対。知恵がついたら、考えることを始めて、いずれ政治にも参加したくなると。でも、儒教をしっかり学んでいないのに、文字だけ知っていても、きちんとした政治はできないと主張する。

儒教を学んだ士大夫層がしっかり民を導けばいいことで、あえて民に文字を持たせることはないという反対意見。

身分秩序が崩れると主張する。

ものすごい反対にあって、世宗大王もたじろいでしまうほど。

ひらがなを女手とか言ったりしたらしいけど、仮名文字はここまで反対されたのかな。

女性が学問をすることが望まれなかった時代でも、コミュニケーションツールとして女性も文字を使ってたなんて、日本は野蛮じゃなくて先進国のような気がするんだけど。

このドラマで、世宗大王に敗れた秘密結社の人たちは、公布された後で「新しい文字は認めない。徹底的に軽蔑する」といってた。

まさか、後の世でハングルが普及して、漢字は自分の名前くらいしか分からなくなるとは世宗大王も想像しなかったと思う。

江戸時代の識字率は日本が世界一だったとか聞くし、漢文だけでなく日本語を表しやすい仮名文字があって良かったなと思う。

でも、私は漢検準一級受かるくらい漢字好きです。

そんなことをドラマを見ながら思っていた。

 

勉強法が違っていたのか・・・

ハングルの簡単な読み書きができて、旅行でも食堂の注文くらいなら困らなかったけど、コロナで韓国に行けない間に熱が少し冷めて、忘れてしまったので真面目に勉強しなおしていました。

これまで、問題を解いたり、書き取りしたりしていたけど、今回は発音変化の規則からやり直し、ドラマをゆっくり再生して聞き取ろうと努めたら、少しずつ聞き取れるようになった気がします。

でも、まだまだ発音は下手だけど。

昭和生まれなので、語学の勉強というと、正しい文法を気にして作文したり、長文読解で、英語を聞いてこなかったし、口に出すこともあまりなかった。あてられた時だけ教科書を読む程度。

私は洋楽が大嫌いで、歌謡曲しか聞いてこなかったし、昔はテレビの洋画は吹き替えだった。

これまでの語学の勉強法は、昔の方法だったと反省。

読み書きも大事だけど、まず話して聞く方が大事だなと。

でも、今になって思う。

これだけの熱量を学生時代に英語に注いでいたら、別の人生があったのに。

ま、今後の私の人生では英語より、韓国語を使うことのほうが多そうなので、もう少し頑張ります。

 

韓流にハマる前は三国志マニアで、中国語も勉強したけど、発音で挫折しました。でも、若かったから筆談で中国3週間の一人旅を乗り切りました。書けちゃうと話せなくても通じちゃう。今から30年前の中国の田舎の人は人が好くて、一生懸命筆談する日本人に優しかった。でも、もうドアのないくみ取りトイレには行きたくない。